jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

2回目の非常事態が解除される:科学的根拠はないが

1月7日から続いていた「非常事態宣言」が3月21日いっぱいで解除された。状況が好転したとか、ワクチンが広く行き渡る目処がたったとか、そういうまともで正当な理由は存在しない。というよりも、むしろ「第4波が来るのを覚悟しつつも、無理やり解除した」のである。

人間の都合に合わせて、自然の法則や摂理を無視したとき、何が起きるか考える際は、スペースシャトル計画におけるチャレンジャー号爆発事故の分析が役に立つ。

結局、(当時の)アメリカ政府もシャトルの爆発事故をできるだけ「過小評価」し、近い再開を目論んだのだが、ノーベル賞物理学者のR.Feynmanらの頑張りによって、「そうは問屋が卸さない」ということになったのである。

これは、トランプ政権下で、コロナウイルスの問題を過小評価しようとした当時の大統領と、感染症対策の専門家A. Fauci氏の間の軋轢において似たような問題がみられた。

どんなに人間に都合が悪く、具合が悪かったとしても、自然科学の法則に従わないと、とんでもないしっぺ返しを自然から受けることになるのだ。事実を事実として認めるところから、全ては出発しなくてはならない。これは論語にも書かれている。

ちなみに、ファインマンは、事故報告書の中で次のように述べて、彼が担当したセクションを総括した。

For a successful technology, reality must take precedence over public relations, for nature cannot be fooled. (R. Feynman in the Appendix of the Space Shuttle Challenger Accident Report)

"Technology"と書いているのは、ロケットやシャトルの事故を分析しているからだが、新型コロナウイルスの場合も、本質はこれで言い当てていると思う。より適切にするには、

For successful handling of the novel Coronavirus, reality must take precedence over public relations and political interests, for nature cannot be fooled.

といった感じになるのではないだろうか?Dr. Fauciは、Feynmanの言葉をよく噛み締めて、政権とよく戦ったと思う。

一方、日本の官僚や専門家たちは、容易に「人間の都合」に負けているような気がするのだが、どうだらうか? 自然を騙すことはできないのである!