jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

500人と30日の関係:早く解除したいらしい

総理大臣の本音は、「緊急事態宣言を出したくない」ということだという。ということは、世論(支持率)を気にして「仕方なく」宣言した、ということになるので、心がこもってないのは当然だろう。やりたくないことをやらされるのは、気の毒だと思う。同情する。

「(東京の新規感染者が)500人程度になったら解除する」と連呼するのはなぜだろう、と不思議に思った。「宣言したばかりで、いつになったら感染爆発が止まるかわからないのに、なぜ宣言を解除する条件についてやけに熱心に議論するのか」と思ったが、よくよく考えれば、やる気がないんだから早くヤメたいわけだ。

波平さんの説教を嫌々聞いているカツオくんからすれば、説教が始まったらすぐに「いつ終わるんですか」と尋ねたいはずである。

なるほど。ということは、これだけ緩い対策をひと月やり続けた場合、新規感染者は何人くらいになっているか逆算したというわけだ。それが500人という数字なのであろう。とはいえ、西浦先生のような数値計算をしたわけじゃなくて、「なーんとなく」の政治的「直感」であろう。580人程度だってまあいいじゃないか、そのあたりで解除してしまおうよ、という皮算用だろうか。

ただ、News23星浩氏はさきほど番組の中で、「説得力がない」といっていた。加えて、「ひと月後に解除する流れで国民を説得したいのであれば、宣言発出から2週間後には成果が見えていないとまずい」ともいっていた。2週間後というのは、本日の行動や感染状況が反映される時である。つまり、2週間後に成果を出すには、本日の人流を激減させる必要があるのだが、宣言が出たばかりでまだまだ政治の効果が届いていない時である。実際、繁華街の様子を見ると「やばいっすね」とか言っている若者がまだまだたくさんいるではないか。

早く宣言解除したいと焦った挙句、自分たちの政策や首相が決意した「ありとあらゆる惜しみない努力」が反映されにくい短期間となってしまったのではないだろうか?これでは自分の首を絞めたようなものだ。

明日からさっそく、政府が全力を尽くして若者の行動変容に取り組んだとし、それが1週間程度で国民の心に響き、来週の半ばあたりから人流が70%減程度まで落ち込んだとしよう。その成果が現れるのはさらに2週間後だから、2月の上旬(2月5日あたり?)になってくるだろう。そこから1週間ほど続けて感染者の数が減少していけば、さすがに宣言解除でもいいんじゃないか?という雰囲気は出てくるだろうが、政府の努力が見え始めるまでの10日間の間に感染者の数はさらに膨れ上がっているだろうから、2月の上旬に500人/日まで落とすことはさすがに困難だろう。

つまり、政治家の「努力」が着実に見えてくるまでの期間としては2週間以上が必要なのに、そのときにはすでに非常事態期間の半分が終わってしまっていることになりそうだということである。したがって、政治家が自分たちの力量をみせようと思ったら、(自分たちの責任がない最初の2週間は「のりしろ」として扱える程度に)非常事態期間を長めに設定しておくべきなのだ。

たとえば、2ヶ月の非常事態期間を設定すれば、宣言開始から30日くらいは国民は様子を見てくれるだろう。そこで成果がでれば、来月末には解除だね、政府はよく頑張った、ということになるだろう。しかし、焦って非常事態期間を30日などという短期間としてしまったが故に、自分たちの努力が状況に反映され、評価が高まるずっと前に非常事態期間の大半が終わってしまうという間抜けな状況になっているのである。政治家にとって不利な日程(短期間)をわざわざ自分で選んでしまったということになる。

やはり焦りは禁物、急がば回れである。