jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

週刊:東京23区の感染者発生トレンド(10)

前回の感染トレンド報告は8月29日だったから、ひと月半近くこの分析を休んでしまった。毎週毎週、似たような結果しか出ておらず、飽きてしまったのが一番の理由である。

しかし、ここにきて新たなトレンドが見えてきたので、再開する気持ちに傾いてきた。まずは、この1週間の東京23区別の発生分布を見てみよう。

 

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10/12-10/18の期間における新規感染者数(東京23区の上位10区)

大田区が新規感染者の(発見)数が最多になっている。この傾向はこのところ続いており、連日世田谷区と1番を争っている状況である。ちなみに、今日は大田区が1位(30人)で、世田谷区が2位(20人)であった。昨日は杉並(18人), 世田谷(17人),大田、新宿、練馬(12人)が同点3位であったが、一昨日は、大田区(45)、世田谷(35)であった。

大田区は以前より、小中学校における対策の甘さが指摘されていて、父兄たちはかなり怖がっている。先週も小学生1人、中学生2人の感染が報告されている。ただ、大規模なクラスターに発展したケースがそれほど「報告は」されておらず、あちこちで散在している印象を受ける。これは、大田区長がPCR検査に後ろ向きなためだという主張をよく聞く。つまり、症状が出た患者だけを調べているからであって、濃厚接触者や、積極的検査をあまりやらないのだ。したがって、実際には感染者はもっと区内広範囲に渡り発生していて、中にはクラスター感染のようなものもあるのではないかという疑念が持たれている。ほおっておくと、大田区はよくない結果になりそうである。

一方の世田谷区は、正反対の方策を取っていて、積極的に無症状感染者の洗い出しを行なっている。最近は日本大学の運動部寮における大規模クラスター感染の発生が重なるなどまずいケースも見られるが、老人福祉施設で行なった積極的検査により、まったく感染していないと思っていた人の中に陽性者が二人いることを発見し、話題になった(関連する施設で働く人を無作為に268人検査したところ、2人の陽性者が発見された!)。この結果は、市中感染率を考える上で重要な資料となりうる。この結果からは、0.75%ということだから、「1000人中、7-8人の感染者が東京には居る」という第一仮説を立てることができるのだ。こういう「調査的検査」は科学的な方策を立てる上で、非常に重要である。世田谷区の活動を引き続き支持したいと考えている。

 

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