jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

棒グラフの応用:県別の死亡率

昨日覚えたばかりの棒グラフを、県別の死亡率に応用してみることにした。いままで、死亡者数の統計がなかったのだが、最近NHKが県別のデータを公表し始めた。ただ、「棒グラフ」の形式でのみの公開であり、分析するためには自分でアスキーデータに焼き直す必要がある。しかたないので、棒グラフをみては、「1足す2足す4足す....」と延々と数える羽目になった。暗算の足し算をこれほど長時間やったのは、小学校以来かもしれない...(彼らの苦しみを再体験し、同情の念を持った次第)。

さて、苦しみの果てに手にしたグラフが以下である。

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9月26日現在の(県別)死亡率:部分

足し算の苦行は最後までは完遂できなかったことを、あらかじめご了承願いたい。

いくつか面白い特徴が見えてきたのは確かである。

まず、平均の死亡率は1.96%(=1391/73440)であった。Wikipediaの統計をみると、日本全国の死亡率は1.903%とあるから、だいたい主要なところは取り上げることができたと思って良いだろう。

5%を超える高い死亡率を示したのが、北陸の主要県である石川と富山であった。この理由については後で推理したい。

次に北海道である。北海道が高いのは、おそらく第一波のときに、感染が集中したせいで医療崩壊に近い状態になったからではないだろうか?最近の死者数も新規感染者数も比較的落ち着いているので(昨日はちょっと多く出て心配であるが)、平均値の2%程度まで落ちてきている感じがする。

3%付近にあるのが、山梨県群馬県であった。

個人的には、北海道以外の結果に非常に驚いた。これらの県は比較的感染者が少なく、よくコントロールしているという印象が強かったからだ(ただ、石川と群馬はちょっときになる点も見られるが)。

石川県は、9月の初めに病床占有率が非常に高くなって危機的な状況になったことがあった。おそらく、このときに医療崩壊に近い状態になって、助けられる人も助けられなかった状況が発生してしまったのではないだろうか?

www3.nhk.or.jp石川県の感染者数は少ないとは言えないが、大都市圏と比較すればそれほど多くはない。沖縄のような形で(米軍と観光客)感染が拡大したことも、あまり言われていない(兼六園や金沢の町並みは観光客にはとても人気があるとは思うが)。しかし、金沢にやってくる首都圏や関西圏からの観光客がウイルスを持ち込み、石川県にばらまいてしまった確率は高いはずだ。もしかすると、石川県では、感染が蔓延しているのだが、その報告が上がってこない、つまり感染者たちが自宅で頑張ってしまったのではないだろうか?したがって、新規感染者の数はあまり増加しないように見えるのだが、さすがに重症化すると病院にいかないわけにもいかず、しぶしぶ医者に行くことになる。しかし、症状がすでにかなり進んでいて治療が追いつかず、死亡率が上がってしまう...こんなところではないかと推理している。

富山県ももしかすると同じ傾向ではないかと考える。つまり、感染してもなかなか病院にいかず、なんとか自分で治そうとする人が多いのではないだろうか?その結果、運悪く重症化した人だけが病院にいくことになるが、行った時にはすでに時遅しとなって死亡率が上がる...そんなシナリオを個人的に思い描いている。

山梨県も感染者の数が少ないので、同じ傾向を感じる。特に、山梨県の感染者の報告は詳細であり、いったん感染したことが「みつかると」洗いざらい公開されてしまうという恐怖が、気軽にPCR検査を申し込む雰囲気をなくしているのかもしれない。

実は、群馬県の「感染者の行動歴」の公表も比較的詳細に記述されているのである。我輩も以前、群馬県の感染ケースを分析して、「ああ、なるほど。この前橋のおばあさんは、スーパーマーケットで感染したんだな」とわかってしまったケースがあった。そのときは、群馬県庁はいい仕事している、と思ったのだが、それが原因で感染を隠すようになると、ちょっとした問題である。

次に目立つのが、1%を切る低い死亡率を見せているところがあって、それが中部地方の静岡と長野であるということである。さらに低いのが北関東の栃木であり、同じ北関東の群馬とは大きな差が出た形となった。

そして、なにより注目すべきが新潟である。死者は0である。新潟は、北陸の隣でもあり、中部の隣でもあり、北関東の隣でもある。

死亡率が低い地域が、(関東と山梨を除く)フォッサマグナの領域であることは、なにか関連があるのだろうか?非常に不思議な結果である。