jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

秋の連休による効果

9月の4連休は、19(土),20(日),21(祝),22(祝)であった。

東京都が発表した新規感染者の数は、20(日)が162人、21(祝)が98人、22(祝)が88人、23(水)が59人であった。

感染者に関する情報収集処理システム"ハーシス"が今だにまともに機能していないという報道が先日あったように、いまだに東京都の「新規」感染者の情報は2、3日前の「古い」情報だという。

www.asahi.com

したがって、98人を記録した21日のデータは、連休直前に病院等が診療をやめたせいだろう、とマスメディアは分析していた。したがって、連休に入るにつれて、見つかる感染者の数は減少するはずで、実際、「新規」感染者数が二桁を記録し続けたのは、その連休期間に対応していた。

ただ、連休最終日の検査結果を反映するはずの24(木)、つまり昨日の結果が195人に跳ね上がったのは気になる。会社員の「仕事が始まる前日は家で過ごす」という傾向が影響しているのだろうか?つまり、遊びから戻って、家でゆっくりしていたら具合が悪くなっちゃった...ということだったのかどうか?この辺りは不明である。

そして本日も195人の感染者が発見されたと報告された(未発見の感染者は相当数いるだろうが、もうそのことは周知のこととしていきたい)。

気になるのは、この連休期間に「新規感染者が二桁」を記録し続けていた間、どのメディアも「さあ減少フェーズに入ったぞ!バンザーイ」という論調で報道しなかった点である。読売新聞ですら、「これは連休中のため、検査数が著しく少ないための、一時的なもので、我々は警戒し続けねばならない」と報道していた。

 

www.yomiuri.co.jp

www.news24.jp

drive.google.com

報道各局が慎重な報道をしていたのは、東京都がそういうコメントをしていたらしいからだ。確かに、東京都の会見ではそういうコメントが多かったし、知事も慎重に解釈して、と言い続けていた。今までの経験からすると、こういうコメントを役所が出すときは、すでにその先の結果がわかっているときだと思う。

やはり東京都は、結構最近のデータを持っているのに、公表するのは(あえて)2,3日前のデータにしているような感じを受ける。もちろん、100%隠蔽しているわけじゃないだろうが、おおよその傾向がわかる程度に、昨日今日のデータを部分的に入手しているはずだ。そして結構な確度で、どういうことになっているのか知っているのだと思う。これこそ、国民の税金で作っているシステム「ハーシス」の目指す方向なのだが、最新のデータを役人だけが見れるという現状に強い不満を我輩は感じる。

東京都が発表するデータが「非科学的な統計データ」であることは、以上の点からも明らかであるし、いままでもファックスミイラ男/女による混乱などで正しい数字が出せていないことが広く指摘されてきたことからも支持されると思う。とはいえ、我々がアクセスできるのはこの数字しかないので、「非科学」を承知の上で分析してみよう。

K値の評判は散々で、もはや話題に上ることはないだろうが、我輩がK値から学んだのは、「1週間の合計を見て議論せよ」ということである。これは正しい指摘であると今でも思う。そこで、密かにそういうグラフを作り続けてきたのである。久しぶりにその成果を発表しよう。

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6月以降の、新規感染者の推移(1週間毎の統計)

6月から7月にかけて、「第二波」が始まりつつあった頃は、指数関数的な増加を見せていた東京の新規感染者の数だが、7月の半ばから急に「線形増加」に転じた。これは、「情報処理不足」による真の感染者数の見逃しのせいだと思う。が、保健所等の線形的な人員増員などで切り抜けようと努力している現れだと解釈した。それが、8月の頭に急激に減少に転じる。これは、新宿での大規模PCR検査が終了したタイミングである。

これ以降、「盛り場」系の感染爆発の報道が下火になり、今や新宿の水商売系の感染者は「0」(ごく少数)だという(この報道を我輩は信じていない)。いずれにせよ、新宿からの貢献が激減したため、東京全体としては少しずつ減少に転じていったのだが、その直後にGotoキャンペーン、そしてお盆がやってきたのである。

東京で発表されるべき感染者が地方へ散っていき、帰省先でカウントされたりする事例があったり、「お盆は危ない」としきりに報道したおかげもあって、都民の多くは自粛したらしく、なんとか減少傾向を維持したようにみえた。

....のだが、その下げ幅が次第に弱くなってきたのが2週間前である。やはり、帰省してリフレッシュし、気分がよくなって東京に戻ってきた感染者が動き回って感染を広めたようだ。さらに、お盆を切り抜けたという安心感もあって、警戒が大きく緩んだようにもみえる。その結果は先週の「再増加」という形で現れた。ただ、まだ「微増」あるいは「下げ止まり」であって、「深刻」には見えない。

そこで今週がどうなるか大いに注目していたのだが、「まさかのシルバーウィーク」(そんなのがあるとは知らなかった)によって、ふたたび「非科学的な統計」になってしまったのである。報告されている数自体は大きく減少はしたものの、その数字が意味する本当のところがわからなくなってしまったのである。

しかし、この2日の傾向を見れば、おそらく「シルバーウィーク」のせいで、人々の警戒心は一層緩み、下げ止まりや微増どころか、感染再拡大が現実的になってきたように見える。

この認識は東京都の本日の会見でも共有されており、おそらく彼らの手元には、昨日今日の跳ね上がった(部分)データがあるはずなのである。明日は土曜だが、250人あたりの数字が出てきても不思議ではない。来週にかけて、再び300人、400人の傾向が見えてくると、これはおおごとである。このまま秋冬に突入すれば、4桁の世界も見えてくるかもしれない。次の1週間は注意して推移を見ていきたいと思うのである。