jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

アメリカの大学で大量のクラスターが発生中

Washington Post紙の報道によると、アメリカの大学でクラスターが大量に発生しているとのこと。例えば、アラバマ大学の感染者は566人 (8月19日からわずか1週間でこの数の陽性者が発生!)、ミズーリ大学(コロンビア)は160人近く、南カリフォルニア大学ロスアンゼルス)も1週間で43人の陽性者、アイオワ大学は最初の週に130人の感染者、ミズーリ大学は「新しい生活様式(マスク、教室あたりの学生数を減らし、ソーシャルディスタンスを強化)」を導入したにも関わらず159人の陽性者が最初の週に出た。ノースカロライナ大学では、177人の陽性者が見つかったため、すぐに全面オンライン講義にした(濃厚接触が疑われる学生は数百人の規模となり、全員自己隔離となった)。しかし、その後、1500人を対象にしたPCR検査で500人以上が陽性だったというから、事態はこれからさらに悪化することが予想されるという。米国では多くの大学が9月前後に新年度を開始するから、おそらくいまはオリエンテーションの期間から最初の授業の期間に移行するところではないかと思われる。

対面式にこだわるところもあれば、大学を開いてわずか1週間でオンライン講義に切り替える決断をしたところもある。おそらく、対面式でしばらくは頑張れるだろうが、ひと月はもたないと思う。遅かれ早かれ、クラスターの発生に歯止めが効かなくなるはずだから、手遅れになる前に(できるだけ早く)オンラインに切り替えた方がいいだろう。

結局大学生はキャンパスで楽しみたいし、大騒ぎしたいのである。きつい勉強生活の合間合間に開かれる息抜きは余計楽しいだろうし、生きている充実感を感じることができる「対価」みたいなものだ。

また、新学期の直前のオリエンテーションは、アメリカの場合、新歓パーティーのような感じになるから、どうしてもクラスターが発生してしまう。寮だと中間試験が始まるまでのしばらくの間はどんちゃん騒ぎになるだろうし、週末はありとあらゆる名前がついたパーティーが開かれるだろう。ソラリティーフラタニティーでの馬鹿騒ぎもあるはずだ(一部の大学では罰則をつくって取り締まっているそうで、たとえばオハイオ州立大学では228人を停学処分にしたという)。

 

www.washingtonpost.com

日本の大学でも、対面式を望む声が若干あるようだが、彼らの望みとして「対面式の講義を受けたい」というのは若干あるだろうが(おそらく)その大部分は建前で、本音のところは、キャンパスに来て友達をつくり、おしゃべりをして、食事会や飲み会で楽しむことだろうし、クラブ活動などで合宿とか歓迎会(アメリカのパーティーのようなものと言えるだろう)とかをやりたいはずである。しかし、これらの活動の全てが大規模クラスターの発生の引き金になることは自明である。迂闊に対面式を「サービス」してしまうと、痛い目にあうと思われる。

japan.cnet.com

状況は、Gotoキャンペーンに乗っかって、「コロナに負けないようにがんばろー!」とばかりに、「万全の対策」のもと、営業を始めた宿泊業に似ている。しばらくは頑張れるのだが、一旦感染者やクラスター感染が発生すると、一巻の終わりである。「こんなことならやらない方がよかった」といってみても後の祭りである。観光業はリモートサービスはできないので、営業自粛をすべきだろう(もちろん、政府の補助金をもらって)。Basic incomeのようなシステムを導入するときが来たと感じる。株価を支えるために札びらを印刷するくらいなら、自粛する業者の救済資金(定期的に支払う給料みたいなもの)を充実させるべきではないだろうか?

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