jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

新型コロナウイルス の抗体は長持ちしないことが決定的に...

UCLA(カリフォルニア大学ロスアンゼルス校)の研究者が、2日前に、New England Journal of Medicineで発表した結果が世界中を落胆させている。新型コロナウイルス の抗体は長持ちせず、3ヶ月も経たないうちに半減してしまうという。そして一年も経てばほとんど0にまで低下してしまって、役に立たなくなる可能性が高いというのだ(実際には、まだこの病気が地球上に発生して1年も経っていないので、実測データは3ヶ月までしか得られていない)。

www.universityofcalifornia.edu

この論文で得られた結果は、このブログでもひと月ほど前に(6月19日)取り上げたNature medicineで発表された中国のグループの論文と首尾一貫した結果になっているという。

今回の論文で明らかになったのは、抗体の半減期が78日程度(つまり3ヶ月弱)しかない、ということである。無症状感染者や、症状が軽症のまま治癒してしまった患者の抗体はさらに急速に消えて無くなってしまう傾向があるとのことである。

そうだとすると、1年のうちに2度、3度と罹患する可能性もある。そして何度もかかっているうちに重症化したり、突然変異を誘発するなどして、予想外の苦しみを味わうことになりそうだ。

3ヶ月を超えてからの減衰の割合に関しては測定ができていないそうだが、その閾値を超えると加速度的に減少する可能性もあるという。そうなると抗体の効果が一年持たないこともありうるという。

これまでに多くの政府で議論されてきた「集団免疫」や「免疫パスポート」といった概念は、この研究の結果、水泡に帰する可能性が高まってきた。人類はこの病気に何度でもかかってしまう可能性が出てきたからだ。

コロナウイルス 属の中で人間に感染する種類は4種類知られているが、それはいわゆる「風邪」の症状を引き起こすことで知られている。ということは、新型コロナウイルス も、一度かかるとしばらくは良いのだが、また来年罹患する可能性もあるということである。これは非常にがっかりさせてくれる発見である。(が、とても重要である。)

ワクチンは抗体が長持ちすることを前提に開発されるわけだが、一度ワクチンを注射しても3ヶ月程度で効果がなくなってしまうとしたら、資金がいくらあってもたりないし、病院はいつもワクチン接種待ちの患者でいっぱいになってしまうだろう。

人類と新型コロナウイルスとの戦いは、思いの外厄介になりそうである。我輩が思うに、このウイルスは全滅させる以外にない。以前の生活を取り戻すにはこれ以外の選択肢はないと思う。目先の経済がどうのこうのいうレベルの話じゃない。半年程度の超長期ロックダウンをしかけて、命がけで貧乏と戦いながら、命がけでウイルスを殲滅させるしかないと思う!

[追記:実は、この結果は多くの医学研究者の間では当初から予想されていた結果であって、それほど驚くべきことではなかったようだ。それ自体が驚きなのだが。とにかく、Fauci博士らは最初から有効なワクチンができるとはあまり期待していなかったようで、このウイルスと闘うにはひたすら隔離で行く以外にはないと考えているようだ。]