jippiniusの自然科学研究

ジッピニウスの自然科学や技術関連についての備忘録です。

歯科医師たちの論文が重要だったという驚き:新型コロナウイルス感染における唾液の役割

歯科医師たちが執筆した論文の中に、非常に重要な論文が含まれていることが、昨日の調査によって判明してきた。この論文は短くて読みやすいし、よくまとめてあるので、ここに引用しておこう。

米国歯科医学研究協会発行の"Journal of Dental Research"という専門誌に投稿された、中国の研究者の論文である:Salivary glands: potential reservoirs for COVID-19 asymptomatic infection (「無症状感染を引き起こす新型コロナウイルスの「溜まり場」の可能性としての唾液腺」)

 

この論文によると、以前SARSと呼ばれた感染症を引き起こしたSARS-nCoV-1のときにも、唾液腺におけるACE2がエントリーポイントとなっていたことが指摘されていたという。今回のCOVID-19感染症を引き起こすウイルスSARS-nCoV-2に関しても、同様のことが期待されるため、ACE2の量を調べてみると、肺の中よりも唾液腺の方に多く含まれていることが判明し、唾液腺こそが新型コロナウイルスの「巣」になっているのではないかと予想される、ということだ。

COVID-19に罹患した患者の唾液の中に新型ウイルスが含まれる確率は(調査の結果)91.7%だった。また、この患者たちの唾液の中には活性を保ったウイルス(つまり「生きた」ウイルス)が含まれていたのだという。

この調査結果から、無症状感染者は唾液腺に大量のウイルスを保有し、ウイルスを含んだ唾液を経由して、無症状感染者は感染を広めていくのではないか、という推測がなりたつ。

つまり、唾液を飛ばすような行動を避ければ感染は防げるのであるが、それはすなわち、会話、会議、(歌の)コンサート、(接触系の)スポーツなどである。マスクをすると(安いものでも)、唾液の飛散が防がれるので、効果的だということになりそうだ。